The 28th Japanese Association for Acute Medicine Kyushu District Meeting
第28回日本救急医学会九州地方会
会長 垣花 泰之
(鹿児島大学大学院医歯学総合研究科 救急・集中治療医学分野)
向暑の候、皆様におかれましてはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
この度、令和6年(2024年)6月14日(金)〜15日(土)の2日間、第28回日本救急医学会九州地方会を鹿児島市のカクイックス交流センター(かごしま県民交流センター)にて開催する運びとなりなりました。
今回のテーマは、「救急災害医療の近未来を考える」と致しました。我が国では、地理的条件、特殊土壌や急峻な地形等と近年の地球温暖化に伴う気象条件によって、激甚化した集中豪雨や大型台風、火山噴火等による大規模かつ多様な災害が頻発しています。実際、2024年1月1日に石川県能登地方を震源とした震度7の能登半島地震が発生し、多くの方々が被災しました。大規模災害時の避難支援や緊急 対応の情報提供や広域経済活動の復旧支援、気候変動で激化する渇水対策の強化、さらには市区町村等 行政の対応力の向上のため、国や市区町村の意思決定の支援を行う情報システムを構築し、国家レジリエンス(防災・減災)を強化することにより、現在、そして次世代の人々が安心して生きていける社会の実現を目指す必要があります。しかし、南海トラフ地震が起こった場合の予想では、宮崎県や大分県南部の沿岸では、地震発生のおよそ20〜30分後には5mを超える津波が襲来し、死者数は数万人規模であることが予想されています。このような大規模災害に向けて、救急医療・災害医療を担う我々はどうすれば良いのでしょうか。これまでの様々な災害から学んだ知恵を絞り出し、さらに災害と救急に立ち向かう最先端テクノロジーを駆使して、必要な事前防災及び減災その他迅速な復旧復興に資する施策を総合的かつ計画的に実施することが重要です。
第28回日本救急医学会九州地方会においては、これからの救急災害医療の目指す新たな方向性に関して、近未来の最先端テクノロジーの話題も含めて白熱したディスカッションを行う予定であり、会員の皆様のご期待に応えられる学術集会となるよう、学術集会実行委員会の委員と共に企画を練ってまいりました。
6月14日(金)は各種委員会が開催されます。
6月15日(土)に開催される学術集会には、約100演題の応募がありました。有難うございます。
- 一般演題(口演・ポスター)
- シンポジウム
- 緊急企画:令和6年能登半島地震
- 救急災害医療の近未来を考える
- 働き方改革
- 小児救急合同シンポジウム:どうする ? これからの小児救急
- 教育講演(救急科領域講習:阪本雄一郎先生)
- ランチョンセミナー(1)(2)
- イブニングセミナー
を企画しています。
日本救急医学会九州地方会は、最新の知識を学び学会員全体がレベルアップするための重要な機会となります。学会員同士の意見交換や情報共有を行う重要な場とも考えています。そしてその結果は、多くの国民に対して安心・安全な社会の実現に繋がるものと信じています。是非、一人でも多くの会員の皆様に会場までお越し頂き、お互い研鑽し、交流を深め、実りの多い学術集会となりますよう、ご協力のほど宜しくお願い申し上げます。